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ベネズエラで再びデノミ、6桁切り下げへ-ハイパーインフレに対応

  • 10月1日に新紙幣の流通開始-「ボリバル・デジタル」も導入
  • 政府は08年と18年にもデノミを実施-通貨単位を計8桁切り下げ

南米ベネズエラは、通貨の単位を6桁切り下げるデノミ(通貨単位の切り下げ)を実施する。再びデノミを行うことで長年にわたるハイパーインフレで下落した通貨価値の保全を図る。

  ベネズエラ中央銀行は5日、ツイッターに投稿した声明で、新紙幣の流通を10月1日に開始するほか、デジタル通貨「ボリバル・デジタル」を導入すると発表。日常取引を簡素化するため国民にデジタル通貨の利用を促した。

  マドゥロ政権は、米ドルの幅広い利用を認めているものの、ボリバル使用を保護する方針も表明している。少なくとも2017年から続くハイパーインフレの沈静化や、店頭での品不足解消を目的とした対応だ。

  インフレ指標であるブルームバーグ・カフェ・コン・レチェ指数は、ここ1年で2575%上昇。国内ではドルが最もよく利用されているが、バスの運賃や政府補助金を得ているガソリンスタンドでの支払いなど日常の取引にはボリバルが必要だ。

  政府はこれまでにも同様のデノミを行っており、08年と18年に通貨単位を計8桁切り下げていた。だが、インフレと通貨安によりボリバルの購買力は低下し、個人や企業は単純な取引を行うのに複雑な作業を強いられている。

原題:Venezuela to Cut Zeros From Currency Battered by Hyperinflation(抜粋)

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