「馬毛島基地反対」初の首都圏デモ 防衛省周辺で70人が気勢
鹿児島県西之表市の馬毛島に自衛隊基地を整備し、米軍艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)を移転させる計画に反対を訴えるデモが27日、東京都心であり、約70人が防衛省周辺の1キロを練り歩いて気勢を上げた。計画を巡り、首都圏で反対のデモが催されるのは初めてとみられる。
デモは、首都圏で基地反対運動を展開する市民団体が主催。反対の機運を全国に広げる狙いから、都心を実施場所に選んだ。埼玉県のイラストレーターの男性(52)は、住民の意思より日米関係を優先する政府の姿勢に憤りを感じて参加。「東京では馬毛島の名前すら知らない人が多い。デモは移転問題を知ってもらういい機会だ」と語った。
この日は集会も都内で開かれ、西之表市の反対団体の三宅公人会長(68)が講演。「隣の種子島は畜産が盛んで、騒音の牛への影響が懸念される」などと市民の危機感を説明した。(湯之前八州)